教員コラム(320)『チューリッヒ大学での経験』

投稿日時 2014-8-28 8:00:00 | トピック: 人間環境学部ニュース

 筆者は2013年4月から1年間スイスのチューリッヒ大学で研究生活を送りました。冬学期には日本学を専攻する上級の学生を対象に『現代日本の青少年のこころの問題』という題のゼミナールを開き、フリーターやひきこもり等の8つのテーマについてその原因や普遍性等を考察しました。

(筆者が1年間過ごしたチューリッヒ大学アジア・オリエント研究所)

 このゼミの参加者は20名でしたが、両親共にスイス人という“純粋スイス人”は少数派で、アラブや東南アジア諸国からの移民2世や3世、また、ドイツや中国からの留学生が半数以上を占めていました。そのため、議論も日本とスイスの比較に留まらず、各学生の文化的背景を反映した、非常に興味深い、多面的なものになりました。
 最近日本でも異文化共生という言葉を聞くようになりましたが、将来の日本の大学で起こるであろうことを一足先に経験した気がします。異なる文化的背景を持つ人々と共に暮らすことは容易ではありませんが、同時に彼らがその国の新たな活力となり、生活や文化を更に豊かで奥深いものにしてくれるようです。アルプスの小国であるスイスが、人口比では世界一のノーベル賞受賞者大国であるのも、実は新たに住み着いた科学者やその子孫のお陰なのです。

(大学のテラスから見たチューリッヒの街並み)

伊藤 賀永(人間発達学科)


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